坂本龍馬はなぜ、江戸と長崎を何往復もできたのか!?(2)
2017年1月27日
幕末の志士たちが、質素な食事でも、長距離を歩くことができたわけ。
それは、私たちのエネルギーの元、ATP(アデノシン三リン酸)にかかわるということを前回お伝えしました。
彼らの置かれた状態は
道中の食事は
①玄米おにぎり(雑穀入り)と
②漬け物(宿屋ではみそ汁、野菜、大豆、少量の魚や肉もあったかもしれません)
時には
③空腹状態(何も食べれない日もあったかもしれません)
そして
④ひたすら歩く
だとして、話を進めていきます。
今日は①玄米おにぎりについて考察してみます。
玄米には3大栄養素の他、白米の5倍ものマグネシウム、
ビタミンB群が含まれており、鉄や亜鉛といったミネラルも豊富です。
雑穀にもビタミン・ミネラルが豊富に含有されています。
幕末時代のように、タンパク質や脂質が少ない質素な食事でも、
マグネシウム、ビタミンB、鉄があれば、
炭水化物はエネルギーであるATPに変わるのです。
玄米雑穀は、エネルギーの源だったというわけです。
しかしながら、現代の私たちは昔に比べて飽食なのにもかかわらず、
栄養不足に陥っています。
環境汚染、土壌の脆弱化による植物の栄養素の低下、食品添加物、etc.
これらにより、心身に必要なミネラル、ビタミンが不必要に消費され、
その結果、飽食なのに栄養不足という結果になっています。
もしくは、摂取しても吸収できない身体になっている場合だってあります。
幕末の志士達が、その質素な食生活の中でも、
健全な思考で、何日も歩くことができる身体を携えていたのも、
ミトコンドリアが機能し、大量のATPを産生し、
筋細胞、神経細胞が健全に機能していたからに他なりません。
日本古来のおにぎりという文化。
これは先人たちから現代の私たちに受け継がれた智慧であることを
思わざるにはいられません。
「温故知新」。
戦後変わってしまった現代の食を見直さなくてはいけないと思うのです。
次回は②について考えてみましょう。